古本で衝動買いした本。
他の本を読んでいたので、先に高校生の娘に読ませたんだよね。
すると、「あまり面白くなかった」との娘の感想。
老犬と老人の話やし、若い人には向かないのかな🙄
先週から読み始めたが、ボク🤠には かなり面白い。正直、感動したというレベル。
今後もし、犬を迎えるとしたらとても参考になると思った。
犬のみならず、動物全般に対する気持ちの持ちようを教えてくれる。
この感動は、レポートにして書き残しておこう。
reading report
寝床戦争
2021/3/10~3/11
この本は、よくあるペット可愛い本とはちょっと違う。
なかなか懐かないはずの、老犬🐕になってからの飼い主替わり。それが不思議な縁で何故かとてもなついた。
そんな経験を自分がしてるような気にさせてくれる😃
ほとんどすべての動物は、抑揚をつけずに静かに話してきかせる人間の声を好む
また、温かい感情をこめた口ずさむような一語一語の響きには、快感を感ずるものだ
いいこと聞いた!覚えておかなきゃ😏
いい本に出会えて嬉しい。
別れと悲しみと再会の喜びの嵐
2021/7/3~7/18
う~む。
このゼンタは異常に人懐っこいので、その背反が出ているな。甘え過ぎ。😅
人間で言えば、自立心が足りない。(笑)
しかし、このゼンタが眠り込む時の声というのはスッゴイなごむんだろうなぁ。
この本を読んでいると、ぜひとも犬を飼いたくなってしまう訳だが、同時に共に生きる苦労も教えてくれる。
ただの「ペット愛玩本」ではない。
硬派だ。
飼い主さんが家へ帰ってくると、ゼンタは大喜びで迎える。
興奮して尻尾を狂ったように振りまくるんだけど、周囲のものに当たって「血がにじむ」ほどとは。
怖いくらいやな。冗談抜きで。
しかし、これだけ懐かれたら相当に可愛いんだろうな。憧れる。
いつか絶対、イヌとネコを同時に飼う!🤠
そしてできれば、鳥を卵から返すとこから飼いたい。🐣

ゼンタは怖い面もある。
嫉妬深過ぎて、近所の犬をなでてると猛烈に怒って激昂するのだ。🥴
コワ可愛い!😱
もう、ストーカーに近いんじゃないか!?笑
もし、ボク🤠がイヌを飼った時にこうなったらと思うと、ちょっとウザいな。
犬には、オオカミ系とジャッカル系がいて性格が違うそうで。
- なかなかなつかないけど、一度なつけば一途で礼儀正しいオオカミ。
- すぐなつき従順でカワイイが、誰にでも媚を売り行儀の悪いジャッカル。
ゼンタは間違いなく「オオカミ系」だな。(たぶん、笑)
この犬の系統の話は、
ノーベル賞 動物学者コンラート・ローレンツさんの「ソロモンの指環」で読んだんだ。超有名な本だ。
しかし、
この本の著者パウル・アイパーさんの動物との向き合い方や、観察眼もすごい。
犬のマヌケさ加減と、賢さ加減、そして善良さを物語ってたなぁ。🐕
ホロリとした。😿
苦悩の時の訪れ
2021/7/25~8/1
ゼンタの発情期が描かれてる。
恋愛映画さながらだ。
思わずタイタニックが頭に浮かんだ。
かとおもうと、ぎらぎらした獣の様子もきちんと書いてある。
犬同士の恋愛行動をこんな風に描くとは。
ちょっと驚いた。
でも悪い気はしない。逆に観察がスゴイ。
やはりただの「ペット可愛い本」とはだいぶ違う。
でもゼンタの性格描写が生々しくて、
ちょっと引いてしまう場面もしばしば。
「コイツ、もし人間だったら悪役だぞ」
って思いながら読んでる。笑😅
とうとう、ゼンタがロードに抱かれてしまった。
通じたあとのロードの優しく、そして雄々しい態度も描かれてて、人間の恋愛よりも尊く感じさせる。
ええ本やなぁ。
ええ本やけど...。犬の想像妊娠?
ホンマかいなぁ😅
まだ出産経験のないゼンタが勝手に出産準備を始める。
それも、実際は妊娠していないのに。
本の中では「ヒステリー性妊娠」と呼ばれてた。専門用語らしい。
本能ってスゴイ。
腹が膨らんだり、乳が出たり。
果てには、カーテンやクッションを引き裂いて「産室造り」までしてしまう。
本能ってスゴイ。

犬の仔らの天国
2021/8/11~8/17
初めての分娩を経験する母犬の、救いの手を求めて哀願するその眼差し!
この時こそ、
人と犬との間に本当の連帯感が生まれるか、
苦難の中で当然怯えおののいているまだ未経験の犬に対して、私たちが少しでも意味を持ってやれるかどうか、
それが明らかになる時なのだ。
僕は正直テレビでよく見る人の出産のシーンなんかは嫌いなのだ。
だが、この本に書かれている犬の出産の描写はとても見事でかなりグッときた。😹
ゼンタの出産じゃなかったけどね。
しかし、ほんとに素晴らしかった。称賛しかない。🥳
母犬は自然の不思議な本能に導かれて、さっそく新生の仔を舐めて乾かし始める。
これは同時に、この舌のマッサージによって産児をぬくめるのだ。
今や自然の力は一刻の猶予も許さない。
早くも第二仔が生まれ出ようとする。
新しい辛苦と新しい成就の始まりだ!
もっと引用した方がいいのかな?でもなんか悪い気がして。
まあ、自分の目で読むのが一番でしょう。
この本勧めてくれた
アマゾンリコメンドさんに感謝やね。
生後の、九日、二十日と、母仔のそばで成長を見守り語る。
貪欲に母の乳を求め、激しく飲む様子。
その語り口は、誇らしげで暖か、愛しさで満ち溢れてて。
あぁ~、犬🐶がほしくてたまらないって気持ちになってしまう!
危険極まりない本だ。😧
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犬の仔らの天国/ヘーゲヴィンケルのすべて
2021/9/5~9/5
母犬にさえ嫉妬して唸りかかるらしい。
これぞ生粋のグレートデン流だという。
犬を飼うとしてもグレートデンはやめておこう。怖い。笑
でも、頼もしい一面もある。
近づく者が危険であるかを見極め、相方を守るこの下りはお見事。
身内にだけは優しくて隙も見せ、敵が来たら強く頼もしい。
まるで少年ジャンプの主人公みたいやな。
良さげな写真見つけた!

家畜とは何か?
2021/9/17~9/20
原始のころ、
最初に犬が仲良くしてくれたから、ひとは他の動物を飼うこともできると思いついた。
人間が牧業を営めているのはのは少なからず犬のおかげという訳だ。
この発想は今までしたことがなかったな。🤔
へそ曲がりのボクにしては珍しく、いっぱつで腹落できたよ。
子どものころ、一度だけネコを飼ってもらったことがある。ボクはその子が大好きで仕方なかった。
むりやり一緒に寝ようとしたり、「そそう」をすると叱ったり。
程度をわかっていない子供が「しつけ」ようとして、結果「いじめ」になっていた。
最後は面倒をみなくなり、いなかの親戚に引き取ってもらうことになる。
「バカな子供だったな」と、思い出すたびに悔しさと恥ずかしさでいっぱいになるんだ。
今にして思うと、ボク🤠が長年ペットを持たなかい理由はこれだ。
次はきっと。
人間が自分自身のために期待する喜びが大きければ大きいほど、相手の動物に対してもそれだけ大きな義務が生ずる。
同胞である動物をいったんわが家に迎えた以上は、責任のあるしかるべき人間ならもう後退はあり得ない。
良きにつけ悪しきにつけ、たとえどんなつまらぬ家畜に対してであろうと、我々は信義を守らなければならないのだ。
ゼンタは賢い犬か否か
2021/10/6
ゼンタの小賢しさがハッピーに書き綴られている。
子どもの「ずる賢さ」に似ていた。
すごく「幸せで楽しい日々」を感じさせ、はたで微笑ましく見ているような錯覚に陥った。
ただただ羨ましかった。
でもこの本あんまり売れていなさそう。なぜだ!?
理解できん😓こんなにいい本なのに。
そう言えば、
先に読ませた高校生の娘もあんまり面白くなかったと言ってた。不思議だな🙄
動物を愛する者の義務について
2021/10/8

メス犬の発情期、その苦しみからの「錯乱状態」がいろいろと書いてある。ゼンタは特別ひどい例だ。
その上で、
ペットを持つからには太平無事のときだけではなく、辛く苦しい時期も相手(ペット)に尽くす覚悟を持てという。
「カワイイから」だけで気軽に始めるなってことだね。
最近では、犬や猫を飼う人達は「去勢手術」をするとよく聞くね。
以前から感じていたが、これは、良いのか悪いのか🙁
う~んん、好ろしくはないよなぁ、たぶん。
でも、たくさん生まれたときに面倒みきれないのは絶対にアカンし。
ボク🤠はまだまだペットをもてる境地に至れないなぁ。
老いの投げる暗い影(最終章)
2021/10/15~10/26
ゼンタの眼について詳細に描写してある。
ホントに良くものを知っていないと出来ない表現。読む側にも知識を求められる。
正直、知らない言葉が多かった。巴旦杏、オパール色、鳶色、見たことないから頭に浮かばない。
でも、文脈からイメージは伝わってくる。
※ 巴旦杏(はたんきょう)
①スモモの栽培品種。果実は球形で先がとがり、果皮は白粉を帯び、初め深緑色で後に紅紫色になるものと、熟後も青いものがある。果肉は黄色で甘い。②植物「アーモンド」の漢名。
※ オパール色
調べたけどオパールにはいろんな色があって断定はできなかった。
たぶんこの写真の色を差していると思う。
※ 鳶色(とびいろ)
猛禽・トビの羽毛の色のような赤暗い茶褐色のこと。 いわゆる茶色や小豆色に近いもの。
人は心の動きを「眼」に示し、動物も同じく「眼」から気持ちがわかるんだと言う。
そう言われればボク🤠の少ない体験でも、
寂しい時は「悲しい眼」、喜んでいる時は「楽しい眼」をしていたような気がする。
死ぬまでにもう一度だけ、犬と暮らしてみたい😳
年老いて衰えていく姿、死んじゃうまでの触れ合いの様子。
言葉を発しない動作の描写だけだから、勝手なイメージで読んでしまう。
わたしはゼンタを撫でてやり、慰めの言葉をかけてやる。と、もう喜びのしるしに尻尾をわずかながら動かす。
眼に浮かぶ光景。
こころに浮かぶ悲しみ。
共感ではなく、実感なんか湧くわけないけど、なんかワカル😢
そして「犬の安楽死」の話へ突入する。
ペットと暮らすということはここまで考え、覚悟をしなくてはいけないなんて😓
想像したことなかったな。なかなかに厳しい。
犬の安楽死について調べた。
要は 「後悔しなくていいように、愛情をもって きちんとお世話をしなさい」ってことだね。
ラスト! P262;2021/10/26
最終章の前半で、「眼」から気持ちがわかると執拗に説明があった。
これがすごく効いてくる。
ゼンタと、アイパーさんの目線のやり取りで雰囲気が伝わってくる感じ。
すごく優しい気持ちで死んでいったんだろうな。
勝手にそう思った。

まとめ
ホント、いい本でした。「ソロモンの指環」に迫るものがある。
犬だけに絞り込んで、たっぷりの感情移入を盛り込んだ感じ。
入手できるなら、この著者の他の本も読みたい。
ホント、いい本でした。
犬と暮らした季節
~ゼンタからの最後の贈りもの~
パウル・アイパー著(山口四郎訳)
(data)
パウル・アイパー
1891年シュトゥットガルト生まれ。
丹念な観察に基づく、生彩ある動物文学作家
(ブロックハウス百科事典の記述)
- アイパー傑作動物物語集
- ロッキー山脈での百日
著書は多数あるようだけど、ネットで探しても見つからなかったよ🤠